3月22日NHK「あさイチ」で放送された「肩こり・息切れの改善やダイエットにも効果的な”横隔膜呼吸トレーニング&エクササイズ」をご紹介します。
横隔膜をしっかり動かすための簡単なクササイズと呼吸法を行うことで、呼吸が改善されて代謝がアップし、肩こり改善やダイエット効果も期待できます。
代謝がアップすることで様々な体調不良も改善され、血圧が下がる効果もあるそうです。
これは必見ですね。
教えてくれたのは、都立広尾病院・呼吸器科の山本和男先生、トレーナーの牧野講平さん、ボイストレーナーの安ますみさん。
横隔膜と肩こりの関係とは?
横隔膜は、胸とお腹の間にある筋肉で、呼吸の手助けする役割があります。
横隔膜がしっかり縮んで下がると肺が広がり深く息を吸うことができます。お腹に力を入れると横隔膜が押し上げられて肺が縮まり、息をしっかり吐き出すことができます。
つまり横隔膜が大きく動くことで、深い呼吸がしっかりできて、身体中に酸素が行き渡るようになります。すると全身の代謝が良くなり、体の不調の改善にもつながり体のコリもスッキリするというわけですね。
呼吸が浅く少しの運動で息切れがしてしまったり、慢性的な肩こりがある人は横隔膜がしっかり動いていない可能性があります。
横隔膜が固くなると、お腹や胸、肩まわりの筋肉も固まってしまいます。また逆に、肩の筋肉が凝っていると、胸周りの筋肉の硬さにつながり、横隔膜の動きを妨げることになります。
肩周りの筋肉のコリをほぐすことで、横隔膜が十分に動き、しっかり呼吸をすることができるようになります。
横隔膜をしっかり動かすためには、まずは肩周り・胸周りの筋肉をほぐすエクササイズを行い、それから呼吸法で横隔膜を鍛えます。
肩ほぐしエクササイズ
肩周りのコリをほぐすエクササイズです。
1・仰向けに寝て、丸めたバスタオルを背筋にあて膝を立てます。
2・腕を横に30度くらい開きます。指先を伸ばし、手のひらは上に向けます。
3・腕(肩)を上下に動かします。指先を伸ばす感じで、肩の力を抜いて動かします。
★15回×左右1セットずつ行います。
・効果的に肩をほぐすためには、指先を意識を集中させ肩の力を抜くのがポイントです。
・コリがひどい場合は、回数を増やしましょう。
横隔膜を動かす・胸しなやかエクササイズ
胸周りの筋肉をほぐすエクササイズです。
■胸しなやかエクササイズ・やり方
1・丸めたバスタオルを枕にして横向きに寝ます。下になってる足はまっすぐに伸ばし、上になっている足は90度に曲げて膝の下にクッションを置きます。両手は胸の位置でまっすぐ伸ばして手のひらを合わせます。
2・下半身は固定したまま、息を吐きながら上の腕を180度(できるところまで)回し胸を開きます。手の動きに合わせて顔も動かし胸の筋肉をストレッチします。
★左右それぞれ15回行います。
・胸を開くときに息を吐くと、お腹に力が入りより効果的です。
・クッションに乗せた膝を固定し、下半身(骨盤)が動かないようにしましょう。
・手を無理に床につけようとせず、痛みが出ない範囲で行いましょう。
おすすめは、朝起きたときと、夜お風呂に入った後です。
寝起きのエクササイズは、寝ている間に固まった筋肉をほぐす効果があります。
夜寝る前のエクササイズは、朝の疲労回復効果が高まります。通常、夜寝ている間は呼吸が浅くなるものなので、寝る前に横隔膜の動きをよくしておくことで寝ている間も深い呼吸ができます。
横隔膜のトレーニング
呼吸法により、横隔膜を鍛えるトレーニングです。
正しい姿勢で横隔膜をちゃんと使って呼吸をするだけで、酸素が全身に行き渡り代謝がアップしダイエット効果もあるとのこと。
■横隔膜呼吸トレーニング・やり方
1・姿勢を正します。肩の位置を耳の位置を揃えるのがポイント。
2・少しずつ長く息を吸い、できるだけ長く息を吐き切ります。お腹の筋肉を凹ませて横隔膜を持ち上げ、お腹の中の空気を全部出し切るように息を吐きます。
★1日何回でも、できるときに行いましょう。
★ストローを使うと、細く長く呼吸しやすくトレーニング効果が高まります。
・ストローを使うと少しずつしか空気が通らないため、横隔膜とお腹の筋肉を効果的に使うことができトレーニング効果が高まります。
・できるだけ長く吸って、長く吐き、限界まで息を出し入れすることで、より横隔膜を大きく動かすことができます。
・うまく息が吐けないときは、両肘を抱えてみぞおちのあたりに押し付けて、息を吐いてみましょう。お腹の筋肉に力が張り、横隔膜が上がりやすくなり、息が吐きやすくなります。
究極のドロー・イン
・横隔膜を使った上級者用の呼吸トレーニングです。
■やり方
1・イスに座って、背筋を伸ばしリラックスします。
2・おなかを強く引き込み、その勢いで息を吐きます。
・テンポよく早く行います。
・お腹の中にある空気を瞬間的に出すイメージで。
強く吐くと、強く吸えるので、横隔膜に瞬間的に強い力がかかり、負荷が大きくなります。
息を吐くのを速いテンポで行うと、より横隔膜を鍛え上げることができます。
テンポが速いほど、瞬間的に横隔膜にかかる負荷は大きくなり短時間で何度も繰り返されることで、トレーニング効果が高まります。
血行が良くなり、お通じも良くなるとのこと。
★腹圧がかかるため、妊娠中の方は行わないでください。
1週間続けた結果・効果は?
一般女性・Aさん
・普段から呼吸が浅く、少しの運動ですぐ息切れがしてしまう
・慢性的な肩こりが悩み
・ウエスト77cm
1週間・2つのエクササイズと呼吸のトレーニングを行ないました。
その結果…
・横隔膜の動きが、1.8cm→4.8cmも動くようになり、女性の平均正常可動域3〜4cmを大きく上回りました。
・肩の筋肉が柔らかくなり、コリも解消されました。
・ウエストが77cm→68cmに! なんと9cmもダウンしました!
たった1週間の効果です。すごいですね。
ウエストのサイズダウンは、腹筋がひきしまったこともありますが、腹筋が強くなったことにより内臓が正しい位置に修正されて、ウエスト部分が細くなったようです。
ウエスト痩せに悩んでいる人もやってみる価値ありそうですね。
まとめ
深呼吸は代謝アップになりダイエット効果もあるということは、以前から言われていますが、横隔膜を鍛えることにもつながり、肩こりも解消されるんですね。
呼吸法、侮れませんね。ダイエットや肩こりが解消されるだけでなく、代謝が良くなるということは様々な健康効果もありますので、これは習慣にできるといいなと思います。
★「みんなの家庭の医学」でも、様々な不調を改善できる、老化防止にもにもつながるということで横隔膜呼吸が紹介されていました。こちらもご参考にどうぞ。
・みんなの家庭の医学 横隔膜呼吸法のやり方!自律神経を整え老化予防効果