4月24日「主治医が見つかる診療所・10歳若返るぞプロジェクト」で放送された、小顔効果や足を細くする「リンパマッサージのやり方」、リンパの流れを良くし免疫力を高める「リンパ呼吸のやり方」、下肢の血流アップに効果的な「ビーナスリターン改善体操」をご紹介します。
健康とアンチエイジングのためには、リンパのケアがポイントです。
リンパの流れを良くすることで、肌の乾燥やくすみ・たるみを改善したり、免疫力を高め病気になりにくくすることができるそうなんです。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
教えてくれたのは
リンパ浮腫研究所所長/リンパの専門家・佐藤佳代子さん
信州大学・大橋俊夫医学博士
つくば血管センター・岩井武尚医師
リンパの流れをセフルチェック
血液とリンパ液は流れる速さが異なります。
血液は、心臓を出て体を一周するのに約40秒ですが、リンパ液はつま先から鎖骨のあたりに流れるまで約1日かかるそうです。さらにとてもデリケートで、ちょっとした体調不良などで流れが悪くなってしまうため、滞りやすいのです。
ですから、流れが滞らないよう、普段から意識して流れをスムーズにしてあげることが大切になります。
リンパの流れ大丈夫?チェックして見ましょう。
- 昼間眠くなることが多い。
- 風邪をひきやすい。
- 肌のカサつきやくすみが気になる。
- 口内炎になると1週間以上治らない。
- 汗をかきやすいが水分はあまりとらない。
- 座りっぱなしの時間が長い。
- お風呂はシャワーで済ますことが多い。
2個以上あてはまると、リンパの流れが悪くなっている可能性があります。
リンパマッサージのポイント
とても簡単にできるリンパドレナージという方法です。
揉んだり押したりする美容のマッサージとは違い、医療現場では、皮膚の上から優しく触れてリンパ液を流すやり方です。
リンパドレナージの2つのポイント
・最初に鎖骨周りから流す。
・流すときは、ごく優しく。
リンパ管は、静脈(血管)に寄り添うように手足の先まで全身に巡っていて、その中を流れるリンパ液は、老廃物などを回収しながら、最終的に鎖骨付近で静脈に合流します。ですから全体のリンパの流れを良くするためには、まずは出口(鎖骨)のつまりを解消しておくことが重要です。
また、リンパ管はとてもデリケートで、力を入れると傷ついてしまう可能性があります。
力を入れず、手の重みだけが伝わる程度に優しく行うのがポイントです。
足のむくみをとるリンパマッサージ
足をスッキリ細くする効果があります。
お風呂で、足を洗うついでに石鹸をつけて行うのがおすすめ。
- まずはウォーミングアップ。
前に5回、後に5回、肩を大きく回します。
★これだけで鎖骨が動き、出口の流れが良くなります。 - 楽な姿勢で片足を伸ばして座ります。(*もう片方の足は真っ直ぐでも曲げて居てもどちらでもOK。)
- 伸ばした足の付け根に、優しく両手のひらをおき、円を描くようにマッサージします。
- 太ももを3つのブロックに分け、それぞれのブロックの太ももの内側を、足の付け根から膝の方に向かって、3回ずつ円を描くようにマッサージします。
- 膝まで行ったら、足の付け根までまっすぐに撫でて流します。
- 次に、膝を立てて、ふくらはぎも3ブロックに分け、上から順番に、円を描くように3回ずつマッサージします。
- 足首まで行ったら、つま先から足の付けにに向かって撫でて流します。
★逆の足も同様に行います。これで約10分程度です。
小顔になるリンパマッサージ
顔のむくみやたるみを取り、小顔にする効果があります。
朝晩、化粧水や乳液をつけるついでに行うのがおすすめ。
- 右手の中指と薬指を左側の鎖骨のくぼみの上にあて、左手の中指と薬指を右側の鎖骨のくぼみの上ににあてる。(手を交差した状態。)
- 鎖骨のくぼみをなでるように、優しくゆっくり5回程度回す。
- 首の付け根に指をあて、3回程度まわす。
- 首の上側に指をあて、3回程度まわす
- 耳たぶの下に3本の指をあて、鎖骨へ向かってやさしく撫でる。
★これを3回程度繰り返す。
- 人差し指と中指で耳をはさみ、手のひらで頰を包むようにします。手のひらで撫でるように3回程度回します。
- 最後に鎖骨へ向かってやさしく撫で、リンパ液を流します。
★これを3回程度繰り返す。
リンパ呼吸のやり方
免疫力をアップさせ、病気になりにくい体を目指します。
腹部の奥の方に、リンパ液が最もたまりやすい「乳び槽」という部分があり、腹式呼吸を行うことで刺激され、リンパの流れが良くなります。
★リンパ呼吸をする30分前にコップ1杯の水を飲むのがおすすめです。
- 仰向けに寝て、おへその辺りに両手を置く。
- 腹式呼吸で息を吸い、お腹を膨らませる。
- 10秒以上かけ、息をゆっくり吐きながら、ヘソの辺りを押す。
★1日10分程度行います。
★毎日続けて行うと、3週間ほどで風邪を引かなくなるそうです。
ビーナスリターン改善体操
ビーナスリターンとは、血液が静脈を通って全身から心臓へ戻る流れのことを言います。
その中でも特に重要なのが、足先から心臓へ戻るビーナスリターンです。
足先から血液が戻らず滞ると、全身の流れも悪くなり、むくみやたるみ、冷えや肩こりなどの不調の原因となります。
ビーナス運動のやり方
ビーナスリターンを改善するための簡単なエクササイズです。
- 椅子に座り、かかとを床につける。
- かかとを床につけたまま、つま先を10回上げ下げする。
- 次に、つま先を床につけたまま、かかとを10回上げ下げする。
★座りっぱなしのときに、1時間に1度くらい行うと血流アップに効果的です。
★貧乏ゆすり、手のグーパー運動、ガムを噛むなども効果があるそうです。
現代人の歩かなくなった生活により、ビーナスリターンが悪化し様々な体の不調を招いているのだそうです。
*厚生労働省推奨:1日の歩数目標値
男性:9000歩
女性:8500歩
実際の平均歩数は2000歩前後少なく、子どもの平均歩数もこの20年間で半分近くに減少しているそうです。
歩きながらできるリンパの流し方
歩くときになるべく大きな歩幅で、腕を大きく振ると、脇の下や足の付け根などのリンパ管が刺激され、リンパを流す効果があるそうです。
まとめ
番組で、実際に東尾理子さんが10分ほどリンパマッサージを行っただけで、顔の輪郭やふくらはぎが引き締まっていました。
これで効果があるの?というくらい優しくなでる程度で良いようです。簡単なマッサージで効果があるんですね。ぜひ試してみてください。
■佐藤佳代子さんの著書。