11月29日NHK「あさイチ」で放送された
男性ホルモンの減少による「男性更年期障害」の
具体的な症状やうつ病との違い、対処法、漢方薬などについてまとめました。
女性だけでは無く、男性にもある更年期障害。
最近何事にもやる気が無くゴロゴロしている
太ってきた
怒りっぽくなった
焦りや不安感、イライラ
疲れが取れない、セックスレス…
それってただ疲れているだけではなく、
もしかしたら、男性ホルモンが減少しているせいかもしれません。
適切に対処しないと症状が悪化する恐れもあります。
自分自身のためにも、家族のためにもぜひ参考にしてみてください。
男性更年期の原因は、男性ホルモン「テストステロン」の低下
「男性の更年期障害」に大きく関わるのが、男性ホルモン「テストステロン」の減少です。
テストステロンの分泌量は、通常、20歳ごろをピークに加齢とともに緩やかに減少していきます。
また、ストレスによって急激に減ってしまうこともあるため
男性の更年期障害は、30歳〜70歳以上までいつ起こるか予測しづらいのが特徴です。
*一般的には、50歳前後が最も発症しやすいと言われています。
●テストステロンの効果
・骨・筋肉・血液を作る。
・メタボ・動脈硬化・高血圧を予防する。
・自律神経を整える。
・やる気や判断力を高める。
テストステロンには、男性の体や心の状態を左右する大事な働きがあります。
筋肉の増加や太い骨格といった男性らしいたくましい体を作り、男性機能の維持や性欲を高める働きなどの他、
精神的な安定や活動の原動力としても作用し、
行動力や意欲などバイタリティを高めたり、
「幸福感」の元となるドーパミンを産生させる働きもあります。
(テストステロンは女性にも分泌されていますが、男性の1/10~1/20の量だそうです。)
このように、テストステロンは男性の心と体を保つのに大切な働きがあるため
分泌量が減ってしまうことで、心身ともに様々な症状が現れます。
●テストステロンの低下によって見られる症状
・頭痛
・ほてり
・発汗
・めまい
・不眠
・イライラや不安
・やる気の低下
・パニックになる
・筋力の低下
・冷え
・頻尿
仕事でも家庭でも
やる気が無く元気が無いように見えたり、
怒りっぽくなったなどと感じることもあるそうです。
うつ病との違いは?
食欲が落ちたり、覇気がなくなるなどうつ病とも似た症状が現れますが
見分け方としては、
ほてりと発汗があるかどうかです。
ほてりや発汗がある場合は、男性ホルモンの減少による「男性更年期障害」が疑われます。
ですが、ほてりや発汗といった症状が現れない人もいるため判断が難しい場合もあります。
原因がはっきりしない不調が続き、不安な場合は医療機関を受診されることをおすすめします。
男性更年期障害の治療法
男性更年期が疑われる場合は、泌尿器科を受診します。
更年期障害かどうかは、病院で検査をすればすぐにわかります。
ホルモン注射
通常は、血液検査や問診などを行い
男性ホルモンの補充のため、ホルモン注射をするというのが一般的です。
そのほか、軟膏などの塗り薬もあります。
*ホルモン補充の副作用として
多血症や前立腺疾患が悪化することがあるため
前立腺がんや重度の肝機能障害、腎機能障害の人は受けることができません。
おすすめの漢方薬
症状が強い場合には「漢方薬」を用いることもあります。
漢方薬の場合は、男性ホルモンを上げるのではなく、症状を抑えるために使われます。
症状に合わせて様々な種類があるので、自分に合ったものを服用することが大切です。
八味地黄丸 (はじみじおうがん) |
疲れや体の冷えなどを改善する効果。 *最も一般的に用いられています。 |
補中益気湯 (ほちゅうえっきとう) |
虚弱体質な人向け。胃腸が弱い、疲れやすい、過労や病後で虚弱傾向にある場合。 |
六味丸 (ろくみがん) |
疲れやすい、手足のほてりなど。 |
柴胡加竜骨牡蛎湯 (さいこかりゅうこつぼれいとう) |
不眠、動機、めまい、ほてり、イライライ、精神不安など。 |
桂枝加竜骨牡蠣湯 (けいしかりゅうこつぼれいとう) |
体力低下、精神不安など。 |
釣藤散 (ちょうとうさん) |
中年以降の人で、慢性的な頭痛やめまい、肩こり、高血圧の傾向がある場合。 |
清心蓮子飲 (せいしんれんしいん) |
泌尿器症状が強く、胃腸が弱く疲れやすい、不安感やイライラ感、不眠などの神経症状がある場合。 |
男性更年期障害の家庭での対処法など
家族や自分自身でできる対処法をご紹介します。
基本的な生活習慣として、特に睡眠と食事はとても大切です。
良く眠って、リラックスできる工夫をすること。
家族の理解も大事です。
おすすめの食材
男性ホルモンをアップさせるのに効果的な食材です。
・とろろ・・・ジオスゲニンという成分が男性ホルモンを増やす。
・たまねぎ
・牡蠣・・・亜鉛が効果的。
適度な運動
適度な運動はストレス発散にもなり、精神の安定にも役立ちます。
特にウォーキングはおすすめ。
やる気が起きない時でも、散歩ならできそうですよね。
戸外に出て歩くのも気分転換になります。
一人では億劫な場合は、家族が声をかけてあげ、一緒に歩くのも良いですね。
スポーツは、できればチームでプレーするものが良いそうです。
ほめる!
男性ホルモンは、ストレスによっても激減しますので
家族や周囲の人は、否定的なことを言わず、あえてほめるように心がけるのも大切です。
男性更年期の対処法として
男性ホルモンを増やす「褒め方」について、こちらの記事でご紹介しています。
参考にしてみてください。
・男性更年期障害の症状&対処法・男性ホルモンが増える魔法の褒め方!その原因Xにあり
まとめ
加齢とともに誰でも通る道ですし、他人事ではありませんね。
ストレスが原因になることもあるので
家族はできるだけサポートできるようにしたいですね。