マルトリートメントとは?子供の脳を変形させる事例と対処法・言葉掛け 世界一受けたい授業

子供の脳を変形させるマルトリートメントとは?

10月28日「世界一受けたい授業」で放送された
子供の脳を変形させる「マルトリートメント」と
対処法や注意点、
親子関係を良くする言葉掛け
などについてまとめました。

「マルトリートメント」という言葉をご存知でしょうか?

「マルトリートメント」とは、子供への”不適切な養育”のこと。
知らず知らずのうちに子供を傷つけ、それが子供の脳を変形させ、様々な悪影響を及ぼすこともあるそうなんです。

健全な子供の成長のためにも、ぜひ知っておきたい情報です。
参考にしてみてくださいね。

教えてくれたのは
福井大学・小児精神科医・友田朋美先生。

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マルトリートメントとは?

マル=悪い
トリートメント=扱い

つまり、”不適切な養育”という意味です。

”虐待”ともほぼ同意語ですが、さらに広い意味で
子どもの健全な成長・発達を阻む不適切な行為はすべて「マルトリートメント」とみなされます。

 

マルトリートメントの悪影響

マルトリートメントにより、子どもの脳は極度のストレスを感じると
その苦しみから逃れようと自ら変形してしまうそうなんです。

大人側に意図がある無いにかかわらず、
心無い言葉や暴力など子供を傷つける行為が、子供の脳を変形させてしまい
語彙や理解力、学習意欲の低下
非行、うつ病、摂食障害などを起こしたり
視覚野や聴覚野など各部位に影響する危険性もあるとのこと。

児童虐待に関わる子どもの相談件数は24年間で約80倍にも増加していて、
マルトリートメントは深刻な問題になっています。

 

マルトリートメントはどの家庭にもありうる

多くの人は、「虐待なんてうちには関係ない」と思うかもしれませんね。

実は、どの家庭にも「マルトリートメント」が全くないということはなく
親が子育てに一生懸命になるがあまり、知らず知らずのうちに子供の心を傷つけてしまっていることがあるのです。

例えば、子供の前での激しい夫婦喧嘩も、マルトリートメントとみなされます。

子供は夫婦喧嘩を見ると、脳が「見たくない」と反応を起こし
舌状回という部分が6%縮小し、
言葉の語彙、理解力などの知能が低下してしまうことがわかっています。

マルトリートメントはどこの家庭にもありうることで、日常に潜んでいるのです。

完璧な親はいません。
誰でも感情的にもなるし、失敗することもありますが
それに気づくことが大事なんですね。
些細な言動が子供を傷つけてしまうこともあると言うことを知っておきましょう。

 

子供の脳を変形させるマルトリートメント

親が気づかないうちにうちにやってしまっている行為が、子供を傷つけているかもしれません。

過干渉

子どもが自己管理できる年齢になっているのに、親がいきすぎた管理をしていると
子供は「自分は信用されてないんだ」と感じ
危険や恐怖心を感じる脳の扁桃体と呼ばれる部分が変形します。

そして成長しても、いつも自信が無く、ビクビクした人間になってしまいます。

時と場合によりますが、子ども自身に判断させ、信頼して任せ、見守ることも大事です。

過干渉とは真逆で育児放棄(ネグレクト)もマルトリートメントにあたります。
泣いていても放置
病気なのに病院に連れていかない
目が悪いのにメガネを買わない
入浴させない
食事を与えない
などなど。。

 

長時間のスマホやタブレット

スマホやタブレットを与えて、
ほったらかしにするような
過度な「スマホ育児」も該当します。

スマホやタブレットのやりすぎは、
親とのコミュニケーションが極端に減少するだけでなく
右脳と左脳をつなぐ感情をコントロールする脳梁という部分が縮小し
集団行動ができなくなってしまいます。

1日1時間など、時間を決めて使わせるようにしましょう。

 

お風呂上りに裸でウロウロする

例えば父親が裸でウロウロすると、女の子は嫌がる場合がありますよね。

子供が嫌がることを続ける行為は、性的マルトリートメントにあたり
視覚野が変形し、記憶力や認識能力が低下することもあります。

また、子供が嫌がっているのに強引にスキンシップをするのも良くありません。

親にとっては、何歳になっても子供は子供という感覚があるものですが
着替えを見られるのを嫌がるようになったら尊重してあげることが大事です。

デリカシーの無い行為は、子供の心を傷つけてしまうということを知っておきましょう。

 

兄弟や友達と比較する

子供のプライドを傷つけ、脳に重大なダメージを与えてしまいます。

喜びや快楽を感じる線条体という部分が働かなくなり、
成長してからアルコールや薬物依存に陥る危険性が高まります。

誰かと比較することはやめ、本人と向き合ってあげるようにするとが大事です。

 

感情にまかせた暴言

最も良くないのが「言葉の暴力」です。
体への暴力以上に、言葉の暴力は脳へのダメージが大きいとのこと。

蔑むような言葉や、
何をやらせてもダメ
なんでこんなこともできないの
など人格を否定するような言葉
生まれてこなければよかったのに、
などの存在を否定するような言葉も厳禁です。

暴言を受けた子供は、ダメージで聴覚野が肥大し、
耳は健康でも音が聞こえない心因性難聴を患った例もあります。

叱るときは、感情的にならず60秒以内に止めるのがポイントです。

また、子供に対してでなくても
祖父母が両親の悪口を言う、
両親同士の喧嘩や暴力、誹謗中傷などの言動もNG。

 

親子関係を良くする言葉かけ

たとえマルトリートメントをしてしまったとしても、
成長過程にある子どもの脳は柔らかく回復力を持っているので
元に戻らないということはありません。

言葉掛け次第で、良い方向にも変化していくことができます。

 

ほめることで信頼関係を築く

親子関係を良くするには、とにかく「褒める」ことがとても大切です。
「お世辞」ではなく「良いところを認めて褒める」ことです。

子供の行動に対して、すぐに「良いね」「よく頑張ったね」と褒めてあげること。

また、子供が何かお手伝いをしてくれた時に「すごく助かったよ」と、感謝の気持ちを素直に伝えることで、
子供は、「自分が役に立っているんだな」思う事ができます。

このことは、自己肯定につながり、子供の脳に良い影響を与えます。

 

子どもの脳を活性化させる”オウム返し”

子供の脳を活性化させる言葉掛けは、子どもの言った言葉を繰り返すこと。

例えば、子供が「きれいな花が描けたよ」と言ってきたら
「本当だね、きれいな花が描けたね」と子供が言った言葉を繰り返して言ってあげ、肯定してあげることです。

こうすることで子供は、親が自分の話を理解し受け止めてくれていると感じることができるのです。
受け止めてもらえるという安心感から、子どもは積極的に話をするようになるそうです。

前頭前野が正常化するという研究結果も出ているとのこと。

 

叱る時は、60秒以内に!

子供を叱るときは「60秒以内」にとどめるように心がけましょう。

それ以上は感情的になっていることがほとんどで、ただの暴言にしかなりません。
言われてる子供を傷つけるだけで、全く効果がありません。

 

まとめ

頭ではわかっていても、
つい感情的になってしまったり
良かれと思って過干渉になってしまったりなど、親なら誰でもあることではないでしょうか。

子供は、日々いろいろなことを吸収してどんどん変化していくので、
ちょっとした言葉掛けや日々の関わり方は、本当に大事だなあと改めて思いました。
少しでも気づいたことは心がけていきたいですね。

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