2017年1月11日NHK「あさイチ」で放送された「片頭痛」についてまとめました。
片頭痛の原因と対処法、頭痛ダイアリーや予防体操、そして予防薬などについてと、子供の片頭痛への対処法についてもご紹介します。
ズキンズキンと強い痛みや吐き気も伴うつらい「片頭痛」。病院に行くほどでも無いと我慢して悪化させていませんか?適切な対処法を知っていれば、随分と楽になるかもしれません。片頭痛でお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。
教えてくれたのは、頭痛専門医の五十嵐久佳先生、酒井文彦先生。
片頭痛の主な症状
「片頭痛」は、推計で840万人がかかっているとされていながらも、自分がその病気だと知らずに苦しんでいる人が多いと言われています。しかも、原因がわからず対処法がわからない…。
”片”頭痛といっても、痛みは片方にだけ起こるわけではなく、全体で起こります。
■よく見られる主な症状は
・こめかみ周りが痛む
・ズキンズキンと脈打つように痛む
・頭を動かすと痛みが強くなる
・頭痛と一緒に吐き気が起こる
・光と音をわずらわしく感じる
・ギザギザした光で視野がさえぎられる …など。
「頭痛」と「片頭痛」の違いは?
・「頭痛」は、何か他の病気(脳腫瘍や蜘蛛膜下出血、髄膜炎など)が原因になって起こる症状の一つ。
・「片頭痛」は、頭痛そのものが病気なので、”その原因”を特定する必要があります。
頭痛は病気なので、放っておくと悪化することがあります。ひどくなる前に専門医に相談することをおすすめします。
危険な頭痛 *こんな頭痛のときはすぐに病院へ*
・頭がガンガン痛み、38度以上の高熱が続く …髄膜炎
・言葉や手足の不自由がある …脳梗塞・脳出血
今までにない激しい痛みやそのほかの症状を伴うなど、異変を感じたら我慢せずにすぐに病院へ行きましょう。
片頭痛の原因
片頭痛の原因はさまざまあって、特定できないのが厄介なところですよね。何が原因で、いつ突然起こるかもしれないという不安もあります。
肩こりや歯のかみ合わせなどから頭痛が起こることもあります。また、女性の場合は生理の周期と関係している場合もあります。
まずはできるだけ原因を特定することが大事です。原因がわかれば、適切な対処法も見つかるかもしれません。
「頭痛ダイアリー」をつけ、頭痛の傾向・原因を見つける
頭痛の原因を特定するための方法として「頭痛ダイアリー」をつけるという方法が有効です。
頭痛の痛みや時間と一緒に、その日の天気や出来事などをメモしておきます。
1ヶ月ほどつけてみて見返してみると、頭痛が起こっているときの傾向が見えてきます。
原因は一つではない場合が多く、いつ起こっているのかがわかりにくいので、その傾向がわかれば、ある程度予防策をとることができます。
例えば、生理の時に頭痛が起こっている場合は、できるだけゆったりすごすようにする。
睡眠不足の時に頭痛が起こっている場合は、仮眠をとったり、できるだけ睡眠時間を確保するようにするなど。
★頭痛ダイアリーは
日本頭痛学会ホームページからダウンロードできます。
片頭痛が起こるメカニズム
頭痛が起こる脳のメカニズムは、まだ明らかになっていない部分もあるそうですが、脳にある三叉神経が大きく関係していると言われています。
三叉神経は血管とくっついていて、血管を拡張したり周囲に炎症を起こしたりという血管に変化をもたらすことがわかっています。
そういった血管への刺激が脳へ伝わり、片頭痛が起こる原因となってるとのこと。
また、緊張と緩和の繰り返しで、自律神経のバランスが崩れることも一因と考えられています。
その原因は人によってさまざまです。
■片頭痛の原因
・光や温度の変化、湿度
・ストレス・ストレスからの解放
・寝すぎ・寝不足
・人混み・騒音・眩しい光・強い匂い
・気候や気圧の変化
・月経・排卵
・特定の食べ物
・空腹
・首肩のコリ …など
”片頭痛”は病気です。
頭痛を繰り返すことで、神経がどんどん過敏になり、血管が脈打ってるだけなのに痛みに感じてしまったり、放っておくとどんどん悪化してしまうことになります。
片頭痛の予防法・対処法
ズキンズキンと痛み、何も手につかないようなつらい時は、市販の痛み止めの薬を飲むのが一番即効性があり、一般的です。
ですが、薬が効かなかったり眠れないくらい痛みがひどい時もありますよね。そんな時はどうすればいいのでしょうか?
痛みがひどい時の対処法
市販薬では効かないくらい痛みがひどい時は、やはり専門医にかかる必要があります。
病院で処方される予防薬「トリプタン」は、市販の鎮痛薬とは効く仕組みが異なり、脳の血管にたどり着いて血管の拡張を抑え、痛みを緩和する作用があります。
■「トリプタン」服用時の注意
・頭痛が始まったらすぐに飲むことが大事です。
「トリプタン」は痛みがひどくなってから飲んでも効果がありません。
・長期服用できない
「トリプタン」を服用するのは、目安として月に9日以内までです。
常用すると効果がなくなってしまうそうです。
※専門医の指示を守って服用しましょう
片頭痛が頻繁に起こる時の対処法
片頭痛が頻繁に起こる場合はどうしたらいいのでしょう?
市販の鎮痛剤も効かず、頭痛が頻繁に起こり、トリプタンでも対処できない時は、予防薬を服用します。
(※専門医に処方してもらう必要があります。)
予防薬は、頭痛が頻繁で困っている人の対処法として有効です。
血管の周りに炎症があったり、血管が拡張した状態になっていると、脳の神経が過敏になり、痛みに対して敏感に反応してしまいます。
血管が脈打ってるだけなのに痛みと感じてしまうようになり、そうなると頻繁に頭痛が起きてしまいます。
予防薬は、そういった過敏な状態になっている脳を、元に戻す働きがあります。
■予防薬服用時の注意
・頭痛があってもなくても毎日、朝晩2回服用します。
・効果が出るまでに1~2ヶ月かかりますので、続けること。
・改善されたら服用をやめます。
※専門医の指示を守って服用しましょう。
■薬の使い分け
・痛みが軽い時… 鎮痛薬
・痛みが重い時… トリプタン
・頭痛の頻度が多い時… 予防薬
頭痛は性格や、年齢、高血圧、遺伝とは無関係とのこと。
体質的な要因が大きいため、はっきり「完治する」というのは難しいものだそうです。
子供の片頭痛の対処法
片頭痛は小さな子供でも発症します。
子供は痛みの伝え方がわからず、大人には判断が難しい場合があります。ただ機嫌が悪いだけなのか、お腹が空いていたり眠いだけなのか…気づいてあげられなかったり、見極めが難しいもの。
子供の片頭痛の原因も大人と同様に人それぞれで、やはりストレスや気温、気候、匂いなどさまざまなことから起こります。
■子供の片頭痛のサインとしては
・好きなこともできなくなり動けなくなる。
・吐いてしまう。
・匂いに敏感になる。
・テレビや光を避ける。
★小さい子供だと、理由もわからずぐずったり突然激しく泣くなど。
片頭痛は、不定期に何度も起こるものなので、このような様子が度々あるようなら一度専門医に受診することをおすすめします。
学校の先生にも理解してもらうことが大事。
子供の場合は学校の先生の理解が得られにくいことも問題です。
保健室に行っても、熱がないと病気だと思ってもらえなかったり、サボってるんじゃないかと誤解されたり、叱られたりして余計に我慢してしまい、悪化させてしまうこともあります。
子供は痛みを説明するのが難しいので、先生に理解をしてもらえるよう、保護者がきちんと伝えておくことも大事ですね。
片頭痛の予防体操
簡単な体操で、片頭痛を予防することができます!
実際に医療現場でも推奨している体操です。その場ですぐできますので試してみてください。
■片頭痛予防体操 1日2分
- 肩幅に開いて立つ。
- 肘を曲げ水平にして、腰をひねるように、肘と肩を左右に回す。
★顔は正面を向けたまま、背骨を柱にして胴体だけを回す感じ。
これを1日2分やるだけ。
簡単ですね!
これだけで、体がポカポカしてきます。
頭や体を支えるインナーマッスルを鍛え、脳に刺激が届き、片頭痛を予防できます。
まとめ
頭痛って本当に辛いものですよね。
でも、病気と思わずに我慢してしまっている人も多いのではないでしょうか。いつおこるのかわからない不安もあります。
まずは頭痛ダイアリーをつけてみて原因や傾向を知ることが良いですね。
放っておくと悪化する場合もありますので、我慢せずお医者様に相談してみるのが良いですね。
簡単な予防体操は有効ですので、ちょっとした合間に取り入れてみてください♪
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