7月10日「主治医が見つかる診療所」で放送された、老化予防に効果がある物質「ポリフェノール」の効率的な摂取方法やレシピなどをご紹介します。
強い抗酸化作用で美肌や若々しさを保つ働きがある「ポリフェノール」。
誰でも、少しでも若々しく健康でありたいと思うものですよね。肌のシワやシミなどは目に見えるので特に気になるものですが、肌も体の一部なので、肌年齢は体の中の健康状態を表しているとも言えます。
紫外線を外からカットするだけでなく、体の中からもブロックし、美肌を保つカギにもなるのが「ポリフェノール」です。体の中のサビを落とし健やかに保つことで美肌効果にもつながります。
今回は、そのポリフェノールを効率よく摂取する方法や、ポリフェノールを豊富に含む野菜、美味しく食べられる絶品レシピなどをまとめてご紹介します。
美肌や、老化予防、健康維持のためにぜひ参考にしてみてくださいね。
ポリフェノールとは?
ポリフェノールは、動物には存在しない植物特有の整体成分で、植物が光合成を行う際に作られる物質です。
植物の皮や種などに含まれる色素成分や苦味、渋味で、自然界には5000〜8000種類も存在すると言われています。
例えば、ブドウやブルーベリーがもつ紫色の色素成分や、お茶などに含まれる独特の苦味や渋味などの成分などもそうです。
ポリフェノールには、植物が自らを守るために、害虫や紫外線などにより発生する活性酸素を無毒化する抗酸化作用があります。
私たちの体も、この抗酸化作用を持つポリフェノールを摂取することにより活性酸素の除去に役立ち健康維持に繋がると考えられています。
こう言ったものを利用して漢方薬なども作られています。
実際に「樹齢100年、200年」なんていう木も多く存在しますが、一般的に動物よりも植物の方が長寿なのも、この「ポリフェノール」の働きがあるためと考えられているようですね。
ポリフェノールの効果
ポリフェノールにはたくさんの種類がありますが、
イソフラボン・・・大豆
アントシアニン・・・ブルーベリー
タンニン・・・ワイン、コーヒー、紅茶、麦茶
カテキン・・・緑茶
カカオポリフェノール・・・チョコレート(カカオ)
フラボノール・・・たまねぎ・ほうれんそう・りんご
エラグ酸・・・イチゴ・ラズベリー・ザクロ
クロロゲン酸・・・コーヒー
などがよく知られていますね。
それぞれに様々な効果がありますが、共通している点は「強い抗酸化作用がある」ということです。
抗酸化作用で活性酸素を除去し、若々しく!
私たち人間は常に呼吸をし、酸素と栄養素が結びついてエネルギーを作り出していますが、その過程において「活性酸素」が作られます。活性酸素は、ばい菌やがん細胞などを攻撃して免疫力を高め、私たちの体を守る大切な役割を持ちます。
ところが、ストレスや紫外線、タバコ、過度な運動などの影響で必要以上に活性酸素増えてしまうと、その強い酸化力と殺菌力で私たちの体にもダメージを与え、正常な細胞も傷つけ、ガンや動脈硬化などの病気を引き起こす原因にもなってしまうのです。
そこでポリフェノールです。
ポリフェノールには、この悪い活性酸素を除去してくれる働きがあります。
つまり、強い抗酸化作用で体のサビを落として老化を予防し、内臓や血管などを健やかに若々しく保ち美肌効果も期待できるのです。
ポリフェノールが多く含まれる野菜&飲み物
●ポリフェノールを多く含む野菜ランキング
1位 ほうれん草 105mg
2位 たまねぎ 65mg
3位 ジャガイモ 45
4位 トマト 40
5位 にんじん・だいこん 15mg
野菜の中でも特にほうれん草には、ダントツに多くのポリフェノールが含まれています。
●おすすめポリフェノールドリンク
ポリフェノールを多く含む飲み物ランキング
1位 赤ワイン 230mg
2位 抹茶
3位 コーヒー
4位 緑茶
5位 ココア
6位 紅茶・ルイボスティ・・・
一番多くポリフェノールを含むのは、ブドウを丸ごと原料にしているワインです。中でも強い抗酸化力を持つ「タンニン」が豊富。
適量は1日2杯です。
ですがやはりアルコールが含まれていますので、コーヒー、お茶、紅茶、ルイボスティなどをこまめに飲むのがおすすめ。
ルイボスティはカフェインが含まれていないので、夜でも安心です。
コーヒーは、1日2杯以上飲むとシミ予防に効果的だそうです。
ポリフェノールは4時間おきに摂るのが最適
ポリフェノールは水に溶けやすく吸収されやすいですが、体に長い時間止まることができず、4〜5時間で排出されてしまいます。
なので、一度にたくさん摂るのではなく、こまめに摂る必要があります。
お茶やコーヒーならこまめに摂りやすいですよね。
ポリフェノールを効率よく摂取する方法
野菜ソムリエの上級プロで食事指導のセミナーもされているという、みやた整形外科医院の宮田医師が、野菜のポリフェノールを上手に摂る方法を教えてくれました。
レインボーを食べる
いろいろな色の野菜を摂るようにすることで、自然と多くの種類のポリフェノールを摂取することができます。
7色が理想的ですが、1回の食事で摂るのが難しい場合は、1日の食事で摂れるように工夫しましょう。
苦味があるものを食べる
ごぼう、春菊、レタス、ロメインレタス、サンチュ、アンティチョークなど、キク科の野菜を選ぶようにすると良いです。
苦味がある野菜には、ポリフェノールが豊富に含まれています。
野菜や果物は皮や種ごと食べる
野菜などに含まれるポリフェノールは、皮や種に多く含まれるため、できれば皮ごと、種ごと食べるのがおすすめです。
ほうれん草は茹で過ぎに注意
ほうれん草には、ダントツにポリフェノールが多く、16種類も含まれています。
ほうれん草は葉が大きいものの方がポリフェノールを多く含んでいますので、葉が大きいものを選ぶようにしましょう。
また、ポリフェノールは水に溶けやすいため、茹で過ぎは厳禁です。茹でる時は、まず茎の硬い部分からお湯に入れ、そのあと葉の部分も入れたらさっと短時間で茹でるのがポイント。色が変わったらすぐに冷水に取ります。こうすることで、ポリフェノールの損失を最小限に抑えることができます。
まとめて茹でて小分けにして冷凍保存しておくと、お料理にちょい足しできてこまめに摂取できます。茹で汁ごと食べられる鍋やスープにするのもおすすめです。
ワインのポリフェノールを効果的に摂る方法
アルコールが苦手な人にもおすすめの方法です。
ワインには多くのポリフェノールが含まれていますが、毎日こまめに飲むのは難しいですし、アルコールが苦手な人もいると思います。
赤ワインのポリフェノールは熱に強く、加熱しても効力が損なわれないため、お料理に使うのがおすすめです。
ちなみに赤ワインに含まれるポリフェノールの量は、できた年によって変わり、また5〜10年熟成したものがポリフェノールの力が強いそうです。
…
赤ワインのレシピ
ポリフェノールを効果的に摂取するための、赤ワインのレシピをご紹介します。
赤ワインのつめ・レシピ
お料理にも使える「赤ワインのつめ」の作り方
作り方は簡単!
赤ワインを鍋に入れ、1/5の量になるまで煮詰めます。
*冷蔵庫で1ヶ月保存可能。
赤ワインを煮つめてアルコールを完全に飛ばすので、お酒が苦手な人やお子様でも大丈夫。
煮詰めることで、ポリフェノールがぎゅっと濃縮されます。
お料理にちょい足しするだけで、ポリフェノールが簡単に摂取できます。
●使い方
・肉じゃが
肉じゃがの最後の仕上げに赤ワインのつめを適量加えて煮込むだけで栄養満点の肉じゃがに。
・デミグラスソースのハンバーグ
レトルトハンバーグをソースごとフライパンに入れ、赤ワインのつめとしょうゆを適量加えて煮詰めると、美味しくて栄養満点のデミグラスソースハンバーグが出来上がります。
サバ缶の赤ワイン中華風味噌煮・レシピ
姫野医師考案のレシピです。
材料 4人分
- サバの水煮缶 2缶
- 豚ひき肉 100g
- ナス 4本
- 赤パプリカ 1/2個
- 赤ワイン 150cc
- 甜麺醤 80g
- 赤唐辛子 少々
作り方
- ナス、赤パプリカは食べやすい大きさに切る。
- フライパンに油を引いて火にかけ、豚ひき肉、ナス、赤パプリカをよく炒める。
- 赤ワインを加えてアルコールを飛ばし、サバ缶、甜麺醤を加えて煮込む。
- 最後に赤唐辛子をかけたら完成。
ポリフェノール野菜の赤ワインキーマカレー・レシピ
丁医師考案のレシピです。
材料 4人前
- 豚ひき肉 200g
- ナス 4個
- ピーマン 4個
- ゴボウ 100g
- レンコン 100g
- タマネギ 1・1/2
- 枝豆 適量
- ショウガ・にんにく 各1片
- 赤ワイン 200cc
- カレー粉 大さじ4
- 味噌 大さじ2
- ウスターソース 大さじ2
- しょうゆ 少々
- オリーブオイル 大さじ3
作り方
- 野菜、ショウガ、ニンニクはみじん切りにする。枝豆は茹でてさやから出す。
- フライパンにオリーブオイルをひいて火にかけ、ショウガとニンニクを入れて軽く炒め、刻んだ野菜も加えて炒める。
- 豚ひき肉とカレー粉を加え、そぼろ状になるまで炒める。
- 赤ワインを加えて煮詰め、枝豆も加えて、調味料で味を調えたら完成。
まとめ
老化予防や美肌に役立つ情報は、他にも色々紹介していますので、参考にしてみてください。
知っておくだけで、毎日の意識も変わってくると思います。
自分に合った方法を続けられると良いですね。
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